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2011年8月

2011年8月29日 (月)

男性不妊症について⑤:乏精子症・精子無力症の原因は?

乏精子症や精子無力症の原因には精索静脈瘤,停留精巣,内分泌(精巣をコントロールするホルモンや男性ホルモン)の異常,染色体異常(Klinefelter症候群など),射精障害(逆行性射精,糖尿病など),精路(精子の通り道の)の通過障害(そけいヘルニアの術後など),悪性腫瘍の治療後(抗癌剤,放射線治療など),抗精子抗体などがありますが,原因不明のものも少なくありません.

治療に難渋することもしばしばですが,薬物療法で改善する可能性もありますし,精索静脈瘤は手術により治療可能な原因のひとつです.

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2011年8月17日 (水)

男性不妊症について④:無精子症とは?

無精子症は100人に1人いると言われており,決してめずらしいものではありません.
精巣内での造精能(精子を作る能力)は正常ですが,精路(精子の通り道:精巣上体,精管,射精管など)の通過障害により精液中に精子が出て来れない閉塞性無精子症と,精巣での造精機能障害や染色体異常などが原因の非閉塞性無精子症に分けられます.
いずれのタイプでも精巣内精子回収術(TESE)の適応になることがほとんどですが,閉塞性では約95%,非閉塞性は約20~40%で精子を見つけることができます.
無精子症の場合でも,TESEで精子が回収できれば,顕微授精(ICSI)で妊娠する可能性があります.
非閉塞性無精子症に対するTESEは顕微鏡を使用するmicrodissection-TESEが普及してきていますが,手術の出来る施設は限られています.

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2011年8月10日 (水)

男性不妊症について③:基本的な検査

男性不妊症の基本的な検査は,精神的な負担は多少ありますが,身体的な苦痛を伴うものはほとんどありません.

身体検査では外陰部の視診・触診,直腸診などを行い,二次性徴の有無,外尿道口の位置,精巣の位置・大きさ,精巣上体・精管・前立腺の状態,精索静脈瘤の有無などをチェックします.
陰嚢超音波検査では精巣の形や大きさ,精巣腫瘍の有無,精路(精子の通り道の)閉塞の有無,精索静脈瘤の程度などが分かります.
精液検査で精液量,精子濃度,運動率などを測定し,血液検査でホルモン(FSH,LH,テストステロンなど)に異常がないか,糖尿病などの基礎疾患がないかを調べます.

これらの結果をもとに原因を絞り込み,追加の検査や治療の計画を立てていきます.

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2011年8月 3日 (水)

男性不妊症について-②

不妊症の原因はどちらにあるのでしょうか?
いくつかの調査によると女性側に原因があるケースは約40%,男性側に原因があるケースは約25%,両方に原因があるケースは約25%,原因不明が約10%とされています.
ということは約半数で男性にも不妊症となる何らかの因子があるということになります.

それでは男性不妊症の原因にはどのようなものがあるんでしょうか?
精子の数が少ない,精子の動きが悪いなど造精機能(精子を造る能力の)障害が約80%とほとんどを占めています.
精液中に精子がいない無精子症,総精子数が3900万個未満の乏精子症,精子運動率が32%未満の精子無力症,形態正常精子が4%未満の奇形精子症などがこれにあたります.
ほかの原因としては精路(精子の通り道)の通過障害が約15%,勃起障害や射精障害などが約5%とされています.

治療によって良くなるものもありますし,全く改善しない場合も少なくありません.
今後は男性不妊症の原因のそれぞれについて詳しく解説していきたいと思います.

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