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2014年5月

2014年5月13日 (火)

精索静脈瘤の術前診断における超音波断層法の役割

5月9日から5月11日までの3日間、横浜で日本超音波医学会第87回学術集会が開催されました。

男性不妊とはあまり縁の深い学会ではありませんが、私の専門分野の一つが泌尿器科領域における超音波診断で、超音波専門医・指導医でもあるため、ほぼ毎年この学会には参加しています。

今回は上記のタイトルで演題を発表してきました。

精索静脈瘤は男性不妊症の約40%に発見される疾患で、精子の数が減少したり、動きが悪くなる原因となります。

精索静脈瘤は手術で治す事ができ、約60〜70%の方で精子数が増えたり動きが改善します。

その術前の診断は触診や視診で行っており、超音波検査は補助的に利用されているのが現状です。

私個人としては、もちろん触診や視診はとても大切ですが医師の技量や経験に左右される部分もあり、より客観的な診断基準が必要だと感じています。

そこで私が手術を行った(または手術の指導をした)症例を対象に超音波検査の所見のみで手術の適応を判断した場合の治療成績を分析してみました。

結果は、まだまだ症例数は十分ではありませんが、約80%の症例で精液所見が改善しました。(今回の検討では術後の運動精子が術前に比べ50%以上増加した場合を効果ありと判断しました)

精索静脈瘤手術は男性不妊症の治療法の一つとしてとても重要な役割があると思っています。

手術により精液所見が改善すれば(残念ながらその効果は100%ではありませんが...)、女性側の不妊治療の負担を減らせる可能性があります。

私の男性不妊診療において精索静脈瘤手術は大きなウェイトを占めるものですので、これからも症例を積み重ねて行きたいと思います。

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